田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

ティム・クック氏のカミングアウトに対する世間様の意見にモヤモヤ

f:id:pokonan:20141101224627j:plain
アップル最高経営責任者(CEO)のティム・クックが同性愛者だとカミングアウトしたとか。

 これまでプライベートについて語ることは少なく、「公表する決断は簡単ではなかった」と揺れた心の内も明かした。しかし、「アップルのCEOが同性愛者だと知ることで、孤独を味わっている人や同性愛者の権利を主張している人たちの力になれればと考えた」としている。

ていうか、もうこの人がゲイだってことは普通に認知されてたというか、世界で影響力のある同性愛者としてランキグトップになったりしてたよね。
なので、ニュース自体にはふーん、って感じではあった。
ちょっと前のジョディ・フォスターみたいに、カミングアウトはしてないけど、みんな知ってるパターンというか(彼女も最近カミングアウトしたよね)。

昨晩のNHKの夜のニュース「NEWS WEB」でもこのカミングアウトを、結構時間を割いてとりあげていた。
世界には同性愛者というだけで、死刑になる国があることなども合わせて紹介。

こういうのって、知ってる人は深く知ってるけど、知らない人は我関せずと全然知らずにすむし、日本って海外みたいに政治に同性婚の合法化が絡むことも全然ないから、余計に他人ごとな傾向が強いと思うので、テレビでこうして取り上げてくれるのは歓迎したい。

で、この番組は画面の下部に番組のタグ付けしたツイートが流れる仕組みになっているんだけど、それらのツイートになんとも微妙な気持ちになったり…。

同性愛者の私が苦い気持ちになるのは、こういう意見。

たまたま同性を好きになっただけ。人を愛するのは素晴らしい!
愛に性別は関係ない
日本も同性愛に寛容になって、受け入れてあげよう!

こういうのが結構流れてきて、ニュース見ててうんざりしてしまった。

多分、言ってる人たちは全然悪気がないんだろうし、そこがまた厄介なとこなのだ…。

恋愛に性別が関係ないなら、同性間の権利保証などなにもなくて、根強い偏見もある同性相手をわざわざ好きになるわけないだろ、っていう。


(同性愛者の権利がしっかり認められてて、偏見もない社会ならまだしも、今の日本で嘲笑混じりの偏見をネタにした「悪ふざけ」を認めるって本当怖いなぁと思う)

と、話がずれちゃったけど、同性愛者は同性じゃなきゃダメなのよ。
あんたたちが異性じゃなきゃダメなのと同じようにさ。
同性っていう性別が大いに関係あるから同性愛者なんだよ。

私に関して言えば、恋愛相手として同性であるということは前提として物凄く重要なことだ。

性別関係ないなら両性愛者だし、両性愛者の人だって、性別関係ないつったって、他人なら誰でも見境なく好きになったりなんてまずないだろうし。

人間性にその人の性別が全く無関係でその人自身が成り立ってるとは私はあまり思えないから、他人に性愛を感じることに相手の性別が無関係ってのは、無邪気すぎる意見だなぁ、と思ったりする。
多分、こういうことを無邪気に言える人って、それだけ恋愛相手の性別について何も考えずにすんでいるってことなんだろうなぁ、とある意味うらやましかったりもするけど…。

だから、こういう同性愛問題に「たまたま同性だっただけだよね☆」って言われると、かなりムカつくのだ。
異性愛者が「たまたま異性を好きになっただけ」なんて言われないじゃん。

同性に性愛を感じることを、たまたま起きたイレギュラーだから大目に見てあげようみたいな、どこから目線なのっていう態度で意見されると、カチンとくるし、悪気なくそういうこと言う人にそうじゃないって、いちいち説明する労力を思うとすごく気持ちが疲れてしまって、「あーはいはい、そうですよ…もうどうでもいいや」って投げやりな気持ちになってしまう。

寛容になってあげようとか、受け入れてあげようっていう、マジョリティ側の意見に左右されてしまうマイノリティな存在って本当しんどいなぁ、ってニュースを見ていて思った。

まぁ、私はどのみち恋人なんてできないだろうから、女性の地位向上の方が私の人生において重要なんだけどさ。

LGBTってなんだろう?--からだの性・こころの性・好きになる性

LGBTってなんだろう?--からだの性・こころの性・好きになる性

  • 作者: 薬師実芳,古堂達也,小川奈津己,笹原千奈未
  • 出版社/メーカー: 合同出版
  • 発売日: 2014/09/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る