田舎で底辺暮らし

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片野ゆか「旅はワン連れ」の感想

本屋で見かけてからずっと気になっていた、片野ゆか「旅はワン連れ」を読んだ。
旅はワン連れ (一般書)

保健所出身の愛犬・マドのビビり撲滅のため、飼い主夫婦は2か月間の「犬連れ海外旅行」に出た。
ゆるり愉快な旅エッセイ。

タイトルからも分かる通り、犬を連れての海外旅行のあれこれを綴った本である。
著者の片野さんは保護犬など犬に関しての本を色々出している人である。

表紙にうつっている黒い犬がマドちゃん(外国の言葉で黒って意味らしい)。
小柄な雑種の雌犬で、大人しいお利口さんだが、放浪の末の保健所出身ということもあってか、音に敏感で超ビビリ。
片野氏の夫にもなかなか懐かず、それらを克服するため、愛犬家が多く人懐っこい犬が多いタイへ夫婦と一緒に連れて行き、リハビリすることに。

出発前の準備から、旅先でのできごと、帰国までが丁寧に書かれている。
マドちゃんのイラストや写真などがちょいちょい挟まれているので、それを見ているだけでも面白い。
動物エッセイとしても旅行エッセイとしても楽しめるが、ペット連れで出発・帰国するのに必要な書類、トラブルなどが具体的にかなり詳しく載せられていて、これからペット連れで旅行したいという人にはかなり参考になる一冊だと思う。
動物検疫って大変なのねー、と読んでいて思った。

タイは愛犬国とはいえ、ペット同伴で泊まるとなると色々と事前調査も必要なようで、それらについても細かく綴られている。
公共交通もバスは犬はNGなど、色々と決まりがあるようだ。

タイをあちこち彷徨い、マドちゃんは逞しく成長するのである。

それにしても印象的だったのは、ご飯の美味しそうなこと!
アジアのご飯というのは、なんでこうも食欲をそそられるんだろう。
読んでいてお腹が減った。
食エッセイとしても魅力的な本であった。

ちなみにこのエッセイ、ネットでも読めるみたいです。

動物好きな人は楽しめると思いますので、是非どうぞ。

旅はワン連れ (一般書)

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