昨晩、なんとなく見ていた、いろんな種類の家族像を未来的として紹介していたこの番組。
一つは家事全般と生まれたばかりの赤ちゃんを育休とって面倒みてる専業主夫状態の男性と、出産後2ヶ月で職場復帰してばりばり働く歳上女性の3人家族のケース。
この夫婦の場合、女性のほうが多く稼いでいたのと、男性の方が体力があるし家の雑事と体力勝負の育児を任せる、ということで合理的にこのかたちになったらしい。
正直、これを珍しい夫婦像として物珍しげに眺めてる紹介する日本の周回遅れ感が、2030年になってもどうせこの国のジェンダー感覚は別にそんなに変わらんのでは…って思ったり。
スタジオでこういう映像を見て、有働アナ、YOU、壇蜜、バカリズムという男性芸人がコメントするってかたちだったけど、この手の番組に「家事はできません、自分は外で働いて将来妻になる女性には家のことをやってもらう」っていうこてこてのジェンダー感覚の芸人に喋らせるの、見ててフラストレーションたまるし、もうちょっとどうにかならんのか、って思う。
(結局、番組の最後はこの芸人が「人は人、他所は他所」みたいな我関せず的な投げやりなコメントで〆てて、なんだそりゃ?ってなった)
興味深かったのは、稼いでる女と自称する有働アナでさえ、家のことを男性にやってもらうことに抵抗があるんだと。
それこそがやはり刷り込みなんだよなぁ、と問題の根深さを感じた。
他にはレズビアンカップルがゲイカップルの一人から精子提供してもらって人工授精で子供をつくり、二つのカップルで子育てしている海外の例。
あとは、マンションの5階から7階までを買い取って気の合う老女7人で同居してる例。これは楽しそうだった。
そして、番組内では「マイルドヤンキー」って言葉が出てきて、彼らは昔の日本人のように家族と地元を大切にしてるみたいな紹介があった。
私が通っていた学校にも典型的ヤンキーがいたけれど、中学で勉強はろくにせずなんとか高校に進学しても早々に中退したりそもそも中卒だったりで、若くして子供を産んで経済面や子育てなどで地元の身内に頼るしかなく、都市部に出る機会が全く失われてしまっているから、というのが実感としてある。
要するに金銭面と教育という二つの問題が大きく絡んでると思うんだけど、それって日本の大きな問題点でもあるのでは…?って感じたし、それを家族と地元を大切にしてるって簡単に形容するのはなんか違うような引っ掛かりがあった。
こういう多様な家族像を近い未来としてあれこれ言ってるけれど、実際は超高齢化社会が進み、少子化が進み、今より経済や雇用も不安定だったら、家族がどうのこうの言ってられないような取り返しのつかない状態に突き進んでいきそうな気がしてるんだけど(というかもう現状がそうか)、どうなのかな。
私も15年後生きてるのか、あんま自信ないしな…。
2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」
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