田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

暮しの手帖がハイソなロハス雑誌だった

暮しの手帖 2014年 08月号 [雑誌]

雑誌の名前はなんとなく知っていたけど読む機会がなく、図書館でふと見かけて、なんとなく手にとってぱらぱらっとみてみた。
暮しの手帖っていう雑誌名だから、色々と暮らしに便利なことが書いてあるのだろうと思っていた

正直に言えば、冒頭にからあげの色んなレシピがあったので、完全にそれにつられた。
写真が小洒落ていて、どれも美味しそうだった。

おにぎりの色んなレシピも載ってた。

で、読み進めていくと、段々と居心地が悪くなってきた
なんだか「あれ?」、となった。

この雑誌、全体的に手作り志向な主義なのだが、それがどうもお金持ち向けなのだ。


夏のこの時期、暮らしの大問題といえば害虫だ。
ゴキブリやダニの対策でも載っていたらまた少し印象は違ったのかもしれないが、そんなものはない!


レシピのページを読み進めて、いきなり出てきたのが今日の買い物「サンフランシスコへ」だ。

サンフランシスコの、なんだかアート的な街角の写真がたくさん載っていた。
特集の最後のコラムには、海外の日本食レストランはまがい物だから食べないけど、どこそこの弁当屋は日本で育った人が作ってるから安心して食べられる、その人がレストランをサンフランシスコに出す、みたいなことが書いてあった。

ふーん…。


読者の投稿欄も、「昔は大変なこともあったけれど、今は良い家族に恵まれて幸せです。手作りで、丁寧な日常生活を送りたいと思います」みたいなものばかり。

びっくりしたのは、結婚する前は大人しくて頼りなさ気だった夫が、結婚した途端好き嫌いを言い出して太り、家事育児を一切手伝わなかったという妻の投稿。
二人共教師としてフルタイムで働いているのに、切羽詰まった妻が手伝って(しかも洗濯だけ!)と訴えるまで、全く知らぬふりだったという。
しかも、自分が担当するようになった洗濯のことにはやたらと口うるさくなったのだとか…。
そんな人間とよく一緒に生活できるなぁ、と私は不思議で仕方ないし、こんなに非協力的な人間の飯など私なら絶対に作らない。
パートナーがてんてこ舞いだというのに、率先して協力しない人間と信頼関係を築けるとは到底思えないのだが、この妻はあれこれと夫を持ち上げ(娘が落ち込んでいるときは側にいてあげた、とか…)、夫は校長になり、子供たちは妻の影響を受けて音楽の道に進み、今では幸せです、みたいなオチだった。

これを読んでも、私は腹が立つだけなのだが、夫と子供に恵まれた幸せな老後、ということをアピールしているらしいので混乱してくる。


後ろのほうには夜尿症の解決策などがちらっと載っていて、その辺は具体的な生活の知恵として興味深かったのだけど、大体はちょっとお金持ってる人たちの、余裕から生まれる手作り生活特集みたいな内容だった。
あと、掲載されているコラムやエッセイの雰囲気が、どれもやたらと似ていて怖い。

私もお金持ってれば、こういう雑誌が楽しめるのかな…。

日本唐揚協会のつくりかた-オンリーワンビジネスで成功するための思考法

日本唐揚協会のつくりかた-オンリーワンビジネスで成功するための思考法