田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

ワタミの業績不振は、安さがウケなくなったのではなく、ブラック企業を客が忌避したから

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安さを売りにしてるワタミ系列の居酒屋の売上が苦戦しているというニュース。

居酒屋業態の代表格といえる「和民」を展開するワタミの2014年4~6月期連結決算は、最終損益が9億9200万円の赤字(前年同期は6億1700万円の黒字)だった。
営業損益は1億1500万円の赤字(前年同期は16億円の黒字)、売上高は前年同期比3%減の394億円だった。

一方、安さが売りのファミレスなどは業績を伸ばしているとか。

これまでワタミの屋台骨を支えてきた「和民」「わたみん家」などの総合型の居酒屋チェーンの主な顧客層は、サラリーマンや学生。ひと昔前に比べて仕事帰りに飲む機会が減り、また若者の「アルコール離れ」もあって、この層が縮小していることは否めない。

さらに景気の回復基調で「プチ贅沢」志向が強まり、「安さ」が売りものにならなくなった結果、お客が専門性や利便性のよい、「新業態」の居酒屋に流れはじめたとみられる。

えー…。
また定番の、若者の「○○離れ」か。便利な言葉だな…。

しかも、景気回復なんてほんの一部の企業だけじゃないの?
安さは十分売りでしょ、と思うんだが、今じゃ安くて高付加な飲食店は色々とあるから、ワタミだけが安いってイメージはさほどなくなっていると思う。

中途半端な値段で中途半端なものを食べたり飲んだりするくらいなら、お金かからない家飲みでいいや、ってなってる人も多いのかな。


でも、どう考えても業績不振の原因は、従業員を過労死させといて誠実な対応もしないブラック企業体質にあると思う。

居酒屋で使えるお金あっても、ワタミにお金は落としたくないって人は多いでしょ。
安さが売りなら、まさにそういう末端で働いてる人たちが客層なわけだし。

お酒飲まないけど、私がどこの居酒屋行こうか、と悩んだときやっぱワタミ系列はイメージが悪すぎる。


しかし、一方で好調なものも。

ワタミが展開する外食店は現在、11もの業態に分かれている。
オープンした新業態の売り上げは、いずれも好調

オープンした店の名前だけれど、「ワンズガーデン」「炭旬」「炉ばたや銀政」「T.G.I.Fridays」「GOHAN」など、一見ワタミ臭が皆無なネーミングばかり

売上好調なのは、ブラック企業のワタミ系列と分からないのが功を奏しているのでは…?
というか、絶対そこを狙って新業態やってるだろうな、と思う。


末端で働く従業員のやりがい労働搾取でなりたつようなチェーン店は、今後縮小していくのかな。

増税もまたあるし、庶民的には外食に使える余裕はどんどん減っていく厳しい経済事情で、従業員使い捨てるようなブラック企業にわざわざ加担したくはないわな。

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