田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

駿台の漢字問題集は「性的」だけじゃなく「性差別」が問題じゃないのか?

駿台予備学校の講師が執筆した、信じられないような例文が多数掲載されている大学入試用の漢字問題集が自主回収となった。
ツイッターでも流れたきたけれど、改めてみると本当にちょっとびっくりするくらい酷い。

www.huffingtonpost.jp
胸のデカさに俺はキョソを失った。
彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる。
彼女のなだらかなキュウリョウをうっとりと眺めた。
きみのエキスをチュウシュツして飲み干したい。
夫婦間の家事ブンタンなんて幻想だ。
一定スイジュン以上の女の子しかここには入れないんだよ。
男の収入をドガイシできる女なんているのか?
男なら君に大いにカンキョウをもよおすよ。
ゆっくり奥までソウニュウしてください。
左手を軽くソえてね。
女性諸君、まず結論をテイジしたまえ。
男にツくしても返ってこないから。
相手が気持ちいい程度にソクバクするんだよ。
教授と私のミッセツな関係を誰にも気づかれてはいけない。
敏感なところは強くシゲキしちゃだめよ。
あらゆるソクメンから君を研究したい。
君にチョクセツ触れたいのに……。
私の人生に男性はフカケツなの。
下僕のように扱われることが快感だった。
息をのんで女子の着替えを見つめる。
彼女はたまらず声を洩らした。
彼女がリズミカルにシめ付けてきた。

ニュースを知ったときは卑猥な表現だけなのかと思ったら、明らかに性差別的なものも多数あってそれにギョッとした。
私はどちらかといえば、こっちの方がショッキングだった。

しかも、対応がまたひどい。

女性担当者が「お嬢様がとても傷付いたということで、申し訳ありませんでした。しかしこれらの例文は私たち女性スタッフも交えて検証しているものです。現代の生きている言葉を使おうということで、こういう言葉を使いましたが、今回のご指摘を受けて、少し行きすぎのことがあると思いますので、再版の折には、著者と再度精査いたします」

女性を窓口にして、言い逃れか。
女が関わってるからなんだ。そんなことは、この差別的内容と全く関係ない。
てか、現代の生きている言葉???
いつの時代のポルノだよ、っていうこの文章が?
この本に関わった人間は、誰一人これを問題視できなかったのか、そんなに内部がなぁなぁなのか。
もうこの手の言い逃れは腐るほど見てきた。
黒人・ゲイ・外国人等の友人がいるから、という保険をかけて自分の差別発言は問題ないアピール。

出版側がこんな対応だと、騒がれたから一応回収するけど何が問題か全然わかってない、って感じがして、なんだかなぁ…と。

そして、どのニュース記事も、性的表現が問題かのように扱っているみたいだけど、根本にある性差別が大きな問題じゃないのか?
制作側に女性蔑視的意識があるから、その延長でで性的表現を用いたのでは、と感じる。
www.yomiuri.co.jp

教育の現場でこんな物が使われて生徒たちにどのように作用するのか、誰も考えなかったのだろうか。
教育の本質とはなんなんだろう。
誰かを傷つけるこんな例文で試験に出ることを記憶さえしておけば、それでいいんだろうか。
一体、なんのために子どもたちは知識を身に付けるのか。
指導する立場の人間がそれを認識できもしない、ということにぞっとする。