暇だったのでなんとなく見てみた「サンタクラリータ・ダイエット」。
全10話であっと言う間に見終わってしまいました。
カニバリズムコメディとでもいえばいいのかな、思ってたよりかなり面白いドラマでした。
不動産屋だった平凡な夫婦のドリュー・バリモア演じるシーラと、ティモシー・オリファント演じるジョエル。
ある日、シーラが大量のゲロを吐き(本当に滝のような量で笑ってしまう)、普通の食べ物を受け付けなくなり人肉を欲しがるドタバタコメディって感じのストーリーです。
心音が消えて、血もタールのような黒い血になって、痛みも感じなくなったシーラは性格も一変。
自らの欲望に忠実になって、その様子がかなり面白い。
隣家のウザい保安官の男にキレる。
大男をぶん殴ってからの一言
こんな感じで、やりたい放題。
ミンチの生肉を美味しそうに食べるシーラ。
庭にいたカタツムリも食べてしまう。カリカリして美味しいらしい。
これくらいで済むなら全然よかったんですが、人肉(脅迫まがいに不倫を迫ってきたキモい男を衝動的に食べてしまう)の味を知ってからはもう人肉しか受け付けなくなってしまって、それからが大変。
平凡な夫は右往左往しながら「食料」の確保や後処理、解決策を探すために必死。
一人娘のアビーは高校生で反抗期で難しい年頃だし、そんな3人のホームドラマな部分もジェンダー的なストレスが最小に抑えられていて、かなり見やすかったです。
日本のドラマなら当たり前にあるような妻が食事の支度して夫や子供の世話して、みたいなのが全然ない。
アビーの素行不良で学校から呼び出されたときも夫婦二人で行ってるし、どっちかに躾のなすりつけ合いみたいなのもないし。
既存のジェンダー描写に乗っからなくても家族って表現できるんだな、っていう新鮮さがあったかも。
娘のアビーもかなり面白い登場人物で、性格はゾンビ化した母親にそっくり。
空手を習ってるとかで、やかましいおっさんをはっ倒す。
盗んだバイクで走り出すアビーと、仲良くしてる隣の家のオタク少年。
友だちがろくでもない彼氏に振られたらド派手な仕返しやらかしたり、なかなかやんちゃなんですけど、家族とのおでかけを楽しみにしてたりして、ただ反抗的なティーンエージャーって薄っぺらさじゃないのが良かったです。
あと、個人的に喋り方とか振る舞いがもうめっちゃレズビアンっぽく見えてですね、一応隣家の少年と恋愛未満みたいな感じで仲良くはしてるんですけど(アビーが異性相手だからって可愛く振る舞おうみたいな気が微塵もなくて、バディ的な関係になってるのもいい)、後々の伏線にならないかなぁ、と思ったり。
レズビアン要素はないかなぁ、と思ってたんですけど、主人公夫婦の隣の家の女性が夫の仕事仲間の保安官と思いっきりそういう関係になっちゃってました。
人前でいちゃつきまくって笑える。
ドリュー・バリモアが本当に美味しそうに人肉を食べるので、それだけでも必見かと。
ちょっとここには載せられないスプラッタシーンが満載で、全身血みどろになりながら人を食い破ったりするので、グロいのが苦手な人にはキツいかもしれませんが。
食べられたり襲われたりするのは性悪の男たちばっかりで、個人的にはそこそこカタルシスがありました。
あと、セックスの話とかは海外ドラマらしくばんばん出てくるんですが、ヌードになったりの直接的なエロ描写がないのでその点でも見やすかったです。一歩手間で場面展開とか、いいとこで邪魔が入る、みたいな感じ。
ヘテロものではありますが、脚本もよくできてて見やすいドラマでした。
続きが楽しみかな。
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