田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

映画「オーシャンズ8」の感想

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話題作、「オーシャンズ8」を観てきました!
もう公開が終了してる映画館が多く、日本橋で観たんですけど休日なのもあってか満席完売状態でした。

Twitterで見かけてた感想としては「かっこいい」というのと、「脚本が…」と、大体のこの2つで、観た後の感想としては確かにどちらもその通りでした。

色んな能力に長けた女たちが協力し、1億5,000万ドルのカルティエのダイヤのネックレス「トゥーサン」をメットガラで颯爽と盗むという話。
盗むための計画とか手法とかはご都合主義的な部分がどうしても否めなくて、なんというか全体的に大味なストーリーです。
その大味さを、個性的な8人の女性たちがわちゃわちゃと連帯しかっこよく活躍して埋めているという感じです。

この作品の魅力は女たちがそれをやってるってとこで、中年層のいろんな人種の女たち8人が悪事のために連帯し、しかもヘテロ恋愛が主題ではないってとこだと思います。
作中で、ダビー(サンドラ・ブロック)が共犯者に女を選ぶのは「男は女を無視するから」って言ってたり、この作戦を「泥棒を夢見る8歳の女の子のためにやろう」って言ってたり、この映画の意味はそういうとこにあるんだな、と。
男たちが主演のこういう作品は散々あるわけだから、女たちにだって女が最高にカッコつけたフィクションがもっと必要だし、もっと気軽にこういう女が活躍してる作品を楽しめるような世の中になって欲しいと思います。

サンドラ・ブロックは主人公ですが思いの外、そんなに目立たなかった印象かも。
冒頭の刑務所から出所して速攻あれこれ盗む流れは面白かったけど、男とのごたごたみたいなのはもうちょっと違う感じにできなかったのかな。
だって、あれだけ豪胆な根っからの盗人が、そんなころっと胡散臭い男に騙されるってかなり妙だし。
(あと個人的には8人も女がいるんだから、一人くらいゲイの女性がいても良かったんじゃない?って感じでした。アビーとルーの関係は結構ファンの妄想を掻き立ててくれる感じですが、ふわっとしてて明言はされてないしなぁ)
ケイト・ブランシェットはかなり美味しい役というか、個人的には「キャロル」よりこっちのほうが好きです。
あと、印象的だったのが、アジア系のコンスタンス。
とにかく手先が器用で手癖が悪くなんでもスッと盗んじゃうキャラで、作中でウェイターの格好して彼女が直接アン・ハサウェイからネックレスを盗むんですけど、とてもかっこよかったです。
8人も個性的なキャラがいるわりに、というか8人もいるせいか、どうもキャラの個性を描ききれないみたいなとこもあったのですが、コンスタンスはその中では結構魅力が際立ってたんじゃないでしょうか。
(最後のあの「ウェーイ!みんな~!」なスケボー乗りながらの自由なノリが本当似合ってた)
引っ掛かった部分としては最後の方で、いきなり登場して結構重要なことする男がいて「え、誰…?」ってなったんですが、Twitterで教えてもらったところ前作の主要キャラでした。
仕事するだけのキャラで特にフューチャーされるってわけでもないんですが、この作品のテーマ的にはそこは女性キャラにして欲しかったな…。

使われてた音楽がどれもノリが良くて素敵でした。
この曲が一番テンション上がりましたね。
youtu.be

最後のエンディングクレジットで女性の役者8人が一人ずつ順番に紹介されてるのが、妙にグッときました。

あと、これは余談ですが、本当いっっっっっつも思うんですけど、映画の邦画予告のひどさは本当金返せってレベルですね。
海外の大作映画と同時に流すもんだから本当に余計に落差がひどくて、見る前にあれだけテンション下げられるって、罰ゲームかよ…。