田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

 

レズビアンカップルが登場するNetflix「アイ・アム・オールガールズ」の感想

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気になってマイリストに入れていた南アフリカが舞台の作品。

国際的な児童売買組織の関係者を周到な手口で狙った殺人事件が発生。
以前から組織を追っていた刑事は、やがて殺人犯と相通じるものがあることを知る。

というあらすじです。
www.youtube.com

南アフリカの実際の事件を元に作られています。
1994年と現代の児童売買が交錯しながら、現代の殺人事件と組織の摘発が奇妙に絡み合っていきます。

2時間弱の硬派なミステリースリラー作品。
児童売春絡みのグロテスクな内容ですが、映像的には直接的なものはなくて、かなり配慮して作られています。

子供を性欲のはけ口にして外国に売りさばきながら、自宅ではいいお祖父ちゃんであったり、そのへんの悍ましい二面性をさらっと表現していて上手い。
別件では、自分の孫にまで手を出してた父親の行動に実の娘が何も気づいていなかったり、めちゃくちゃ怖い…!

そして!
見てから知ったんですが、主人公の女性刑事が同じ職場の鑑識の女性と付き合っていました。
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まさかレズビアンカップルが見られると思わなかったので嬉しい誤算。
NetflixのタグではなぜかLGBTQ作品に分類されてないから、響く層に届いてないのが本当もったいないと言うか。
そっちよりのレズビアン作品って暗いか悲劇が多くて、そういう追体験がしんどいので避けがちになっちゃうんですよね…
鋼のメンタルじゃないと追いきれないですよ。

で、この作品の主人公カップルは同性相手の恋愛で悩むとか、職場の人間にバレないかビクビクみたいなのは一切なく、めちゃくちゃ普通に付き合ってました。
ただ、作品のテーマ的に内容そのものはしんどい話ではありますが。

しかも、この彼女がめちゃくちゃ物語のキーポイント…
なのでこの二人のシーンが結構多いんですけど、ラブシーンどころかキスシーンもなくて(手にちゅってするくらい)、でも二人の親密な関係をうまいこと表現してて、これはかなり高評価したいところです。
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ここからネタバレ注意です。

関係者を狙った殺人犯が、実は主人公の彼女であることが明らかになります(これは中盤あたりであっさり明かされるので、ネタバレってほどでもないですが)。
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そして、犯人である彼女が実はこの児童売買組織の被害者で、組織の摘発と報復のために計画的に動いてたわけです。

鑑識の立場と主人公から捜査状況を得て、先回りして児童救出のために次々と犯行を重ねていくので、こんなに殺人重ねたら死亡エンドしかもうなくねって薄々予想がつくのですが、案の定…

主人公も内部情報が漏れていることで殺人犯は自分の恋人なのではって疑いだして、結局色々あって彼女は自分の立場と児童売買組織の重要人物情報を主人公に託します。
最後の最後で子どもたちを中東に売り渡している政治権力者のラスボスを取り逃がしてしまい、こいつを殺そうとした彼女は反対に撃たれてしまって絶命…
この報復は主人公が引き継ぎ、息の根を止めるというラストでした。

あれだけ殺しまくったら落とし所としてはここしかないんだろうけど、レズビアンキャラが死ぬのつらいし、報復はなされたけどこんなグロテスクな事件の被害者がこういうラストになるのもつらいし…っていう。

主人公によって殺されたラスボスの事件現場を調べてた主人公の上司が、主人公が関係してると知っていながら追うという判断を見せなかったこと、そして主人公が犯行後にどこかへ高飛びしていることから、一応の救いは残してはいます。

と、こんな感じで主人公の彼女は死んじゃうので、そういうのがキツい人はちょっと注意してください。
物語としては、むしろこの彼女の話だったな…。

作品自体は面白くて、見る価値ありかと思います。