田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

痴漢やめてシールへの雑感

Twitterで賑わっていた痴漢やめてシール。www.asahi.com

痴漢相手にスマホなどに貼ったシールを見せて、さわらないで!と警告し、それでもやめない場合はそのシールで相手の手に☓印をつけて犯人を特定するんだと。

これが簡単だとして紹介されてるけど、かなり難しくね?

あと、なんつーか、なんでいつもいつも痴漢対策は被害者ばかりがあれこれやらされるのか、っていうのと、現在進行形で被害にあってる人がこんなちまちまと二段階にもわけて冷静な対応できると思ってるのも不思議というか。
無い知恵を絞ったといっても、なんかしょぼいよなぁ…。

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こんな可愛いぴよぴよしたシール見せられて、はい分かりましたって痴漢やめる犯罪者なんているのか疑問。

個人的な経験で言えば、こちらに抑圧的な態度をとる奴は、相手がビビるくらいこっちが反撃すると大人しくなるので、この警告メッセージも「お前の顔を覚えたぞ」とか、「警察に絶対通報してやる」とか、牙むくようなのじゃないと効果ないんじゃないのかね(それはそれで相手を逆上させるとかって思ったりもするけど、こういう警告シール自体がそういう類のものだしなぁ)。

あと、そもそもの疑問として、もう触ってきた時点でそいつは犯罪者なんだから、こんな「さわらないで」なんて相手にお願いして猶予を与えるようなことを、警察が対策として発するっていうのが、おいおい…っていうか。
そこは、もうなにがなんでも卑劣な犯罪者を捕まえてやるっていう覚悟で、被害者の味方でいてくれないと、被害者側にあーして、こーして、自分でどうにかしてね☆なんてことに金つかってないで、ちゃんと痴漢減らす仕事してよ、と思った。
警察に行っても、どうせ「痴漢くらいで…」って対応なんだろう、って諦めてる人だって多いだろうし、警察でセカンドレイプ的に嫌な思いするのも怖いって人もいるだろうし、こういう被害者まかせの対策って、ちょっとやめてほしい。

昔、テレビ番組で空き巣が頻発する地域でパトカーが空き巣に注意の放送しながら街なかを巡回したら、件数ががくっと減ったって見たことあるから、この車内放送での警告とかは予防策としても効果は期待できるのでは。

そして、相変わらずの「冤罪ガーマン」(Twitterで見かけてあまりにいいネーミングなので使わせてもら)が、案の定大量発生しているようで、もうこれは定番すぎて、あーいつもの光景だな…と。
痴漢被害者のほとんどが泣き寝入りしているような現状で、このしょぼいシールで冤罪が多発するっていうたくましい想像力に驚いた。

あと、もっと子供の教育に他人の体に勝手に触らないって基本的なことを、ちゃんと教えこむべきだと思う。
なんか、男児はちょっとやんちゃなくらい大目にみてあげよう、とか性教育は寝た子を起こすなで、他人の性に対する尊厳が養われないというか。

たまたま昨日、こういう飲食店でのセクハラ行為についてTwitterで盛り上がってて、被害の声を沢山見かけた。

私の友人も小料理屋でのバイトで、触られたか触られそうになったか忘れたけど、そういうセクハラ被害経験があると言っていた。
こういう相手が物言えない弱い立場なのを卑劣に利用して、自分の欲望を都合よく満たす傲慢な感覚と、相手を尊重できない人権意識の欠如が地続きで痴漢犯罪に繋がってる部分もあると思う。
そういう教育を一からやり直すくらいじゃないと、日本の痴漢は減らないんじゃないかね…。

アレグリアとは仕事はできない (ちくま文庫)

アレグリアとは仕事はできない (ちくま文庫)

この本に収録されている「地下鉄の叙事詩」という作品は、痴漢がどれだけ人権侵害な行為で被害者がどれだけ追い詰められるのかをよく描いているので、未読の人には是非読んでいただきたい。