田舎で底辺暮らし

貧乏喪女がネットの気になる話題など、雑多にあれこれ書いてます。

 

「ぼぎわんが、来る」の比嘉姉妹シリーズの感想

猛暑だし、コロナだし、ってことで、買い出し以外は全然外出もせず、地味に過ごしています。
そんな引きこもり生活で鬱々としていたのですが、最近アマプラに「来る」が配信されたってことでTwitterでその話題が流れてきまして。
映画の方はあんまり興味がなかったのですが、原作の「ぼぎわんが、来る」の方は以前から気になってたこともあり、面白いという声も多かったのでKindleで購入。
見事にハマり、現在出ている比嘉姉妹シリーズを一気に読みました。面白かった~

シリーズ通して、日本独特のホラーと現代社会の設定に無理ないのがまず上手い。
そして何より、家制度とか家父長制とかヘテロカップルの出生とか、人間社会でこれまで普遍的な営みとされてきたものに対して、実はそれこそがまさに呪いや恐怖ではないのか、という批判性がはっきり描写されてて、みんなが当たり前としているものへのかなりシビアな視線が痛快。
こういうホラーが読みたかった!というのを満たしてくれました。
マンスプレイニング男の描き方とかも、笑っちゃうくらい抜群に上手い。
あるキャラの不妊という設定も女だけに課してなくて、パートナーの男性にも同じ要素を持たせていたり、色々とバランスも絶妙。

他にも、ホラーってエログロ系に走って露悪的なゲスさ(女をレイプしたり)を出しときゃ怖いだろ、とされがちで一気にB級というかC級にまで薄っぺらくなったりするけど、そういう部分の扱いがかなり繊細であったという印象。
安易に使われがちなゲスさに潜むものを深く掘り下げて、人間というものの悍ましさを上手くホラー化していたように思います。
あと、卓越した霊能力を持つ比嘉姉妹の姉に恋愛的なものが一切ないので、そこもすごく好みでした。

短編集の「などらきの首」に収録されている「居酒屋脳髄談義」は、ミソジニーな男たちが論破されまくってて、そこまで言ってくれるのか、という痛快さがあってめちゃくちゃ好きw

4冊ともかなり満足度が高いので、おすすめです(どれも最後は最強な霊とか化け物とのアクション大バトルになるのがまた面白い)。
ミステリー要素も結構強いので、残穢とかああいう感じのがお好きな人も楽しめるかと。
シリーズは刊行順に読む方がいいかな。