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田舎で底辺暮らし

貧乏喪女がネットの気になる話題など、雑多にあれこれ書いてます。

 

性同一性障害の子供と教育現場の対応

昨晩のクローズアップ現代は「子どもの性同一性障害 ~揺れる教育現場~」というテーマで、なかなかこれがずしんと重い内容だった。

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今、教育現場では、体の性と心の性が一致しない「性同一性障害」の子どもへの対応に揺れている。
文部科学省は今年初めて、自分の性に違和感を訴える子供たちへの学校の対応についての調査結果を公表。
全国の小中学校や高校で「性同一性障害」とみられる児童・生徒は、少なくとも600人以上で、その対応に教育現場が苦慮している実態が明らかになった。
自分の性に違和感を抱く子供の中には、悩みを独りで抱え込んだり、周囲に理解されずに、不登校や自傷行為にいたるケースも少なくない。
トイレや更衣室、制服、さらに部活動の選択など、男女の棲み分けが当たり前のように行われてきた教育現場で、本人の精神的負担を減らすにはどう配慮すべきか。
さらに周りの同級生や保護者にどのように伝えていくべきか。
自らの性に悩む子供たちの現状とともに、対応に揺れる教育現場の模索を伝える。
子どもの性同一性障害 - NHK クローズアップ現代

番組内では、実際に性同一性障害である二人の子供の学校問題が紹介されていた。
一人は、体は男だか性自認は女である小学生の小さい子だった。
髪を伸ばし、フェミニンな可愛らしい衣服をまとっている姿は、まだ第二次性徴が始まっていないこともあって、女の子と言われればそうとしか見えなかった。
しかし、親がその子の性自認を受け入れる前は男子として振る舞うように押し付けていたらしく、買い与えて現在も使っているランドセルは紺色。
水筒などの持ち物もスポーツタイプの、いかにも男児用なデザインだった。
(それを思うと、今のランドセルって赤と黒で男女別けせずに、色んなカラーパターンが用意されていて、自分の好みの色を選べるってとても良い傾向だと思う)

通う小学生は私服登校で、本人はスカートを穿いて学校へ行きたいが、周囲にからかわれて不登校気味。
学校へは行きたくないと、泣き叫んでいた。

母親が学校側へ女児として扱ってくれるよう打診するも、学校側は男児がスカートを穿いて登校することは準備が整っておらず不安がある、みたいな対応で渋った。

しかし、まだ小学生の小さい子が、自分の性自認を受け入れてもらえないことに絶望して「死にたい」と口にするより、スカートはNGという学校側の意見が優先されるなんて、そんな話ってある?
そもそも、私服登校の学校なのだし、この子がスカートで登校したところで、何が不都合があるのか?と思わずにはいられなかった。

結局、数ヶ月後に女児の格好で登校することが認められたけれど、その子はまだ恐怖心があるのかスカートは穿かずに教室まで母親と一緒に登校。
教室の中までは入れずに、いわゆる保健室登校のような感じだった。


もう一つは、高校生か中学生くらい(はっきり見てなかった)くらいの、体は女で性自認は男という子のケースだった。
学ラン姿で登校し、サッカー部にも所属していて、学校全体でこの子のサポート(更衣室やトイレの問題など)を行っている状況。
たぶん、これはすごく恵まれているケースなんだと思う。
それでも、やっぱりここに至るまでは色々としんどい思いをしてきたようで、母親も、子供からどんどん笑顔がなくなっていったのが、何より辛かったと答えていた。

すごく恵まれているけど、普通なら一生徒として平凡に過ごしたいだろう学校生活で、誰も彼もが自分のプライベートを知っているっていう状況って、かなりきっついだろうし、ハードルが高いよなぁ、と思う。


当事者の大体9割は、何も言い出せず学校生活を送っているのだとか。
そして、約6割の人は自殺を考えた事があり、自殺未遂・自傷行為、引きこもりなどの割合も2~3割くらいでかなり高かった。

自分の学校生活を振り返ってみても、学校ほど同調圧力を教えこむ場もないだろうな、って思うし、そんな環境だとこういう子たちやセクシュアルマイノリティは自己肯定感が著しく低くなり、自殺願望が物凄く高くなるのも頷ける。

現状、教師が大学などの養成機関で性同一性障害について学んだ割合はたったの8%で、これでは生徒に対応できるはずもないわな…。

専門家によると、実際に学校や教師によって対応の温度差が激しく、性同一性障害に対する正しい基礎知識を周知徹底していく必要があるとか。
そして、とにかく先入観のない小さいうちから、多様な性のあり方を教えていくしかない、と語っていた。

その時になって、大慌てでびっくりして対応するような社会ではなく、自然に色んな子たちが肩身の狭い思いをせずに学べる環境が整うまでには、地道にやっていくしかないとしても、一体どれくらいの時間がかかるんだろう、ってちょっと辛い気持ちになった。
(あと気になったのは、上記の二人とも母親とのやりとりやインタビューしかなくて、全然父親の姿がなかったのだけれど、なんでなんだろう…)

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