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田舎で底辺暮らし

貧乏喪女がネットの気になる話題など、雑多にあれこれ書いてます。

 

NHKスペシャル「老後破産の現実」が、ただ憂鬱になるだけの番組だった

子供の貧困特集で鬱々となっていたところに、昨晩やっていたこの番組を見たわけだが、なんというか救いも何もない番組構成で、貧乏人をどん底へと突き落とす内容だった。

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高齢者人口が3000万を突破し、超高齢社会となった日本。
とりわけ深刻なのが、600万人を超えようとする、独り暮らしの高齢者の問題だ。
その半数、およそ300万人が生活保護水準以下の年金収入しかない

生活保護を受けているのは70万人ほど、残り200万人余りは生活保護を受けずに暮らしている。
年金が引き下げられ、医療や介護の負担が重くなる中、貯蓄もなくギリギリの暮らしを続けてきた高齢者が“破産”寸前の状況に追い込まれている
在宅医療や介護の現場では「年金が足りず医療や介護サービスを安心して受けられない」という訴えが相次いでいる。
自治体のスタッフは、必要な治療や介護サービスを中断しないように、生活保護の申請手続きに追われている。
“老後破産”の厳しい現実を密着ルポで描くとともに、誰が、どういった枠組みで高齢者を支えていくべきか、専門家のインタビューを交えながら考える。

途中から見たのだが、3人の独居老人の生活が流れた。

一人は月10万で家賃6万の部屋に住んでいる80代の男性。
もっと家賃の安い場所へ引っ越したいが、引越代もない。
電気を止められているので、猛暑の8月は役所が提供する老人が集える冷房のきいた場所で朝から夕方まで過ごす日々。
食事は買いだめした冷や麦だけ。
年金支給前日は所持金は100円ほど。
区の相談員が調査に訪れ、後に生活保護を受給することになったと報告があったのがせめてもの救いという感じ。

他にも米農家を営んでいた女性は夫の病気で貯金を使いきり、年金を支払う余裕もなかったため、夫が亡くなったあとは月に2万ちょっとの受給額しかなく、そこからまた自分の狭心症の医療費を払うという切り詰めた生活。
生活保護を受けるには、田んぼも自宅も持っていてはいけないので、受給できない。

リュウマチを患う女性は年金だけでは介護費を捻出できないので、外に出ることもできず、貯金を切り崩し、残りあと30万ほどしかなく、部屋から見える景色だけを楽しみに生きている状況。


お金もないので人付き合いもままならず、死んで楽になりたいという老人たちを、暗いナレーションとBGMで延々と最後まで見せられ、一体どうしろというのか。

老人の生活スタイルにあわせた柔軟な行政サービスを怠る国の怠慢に鋭く切り込むわけでもなく、「ほら、こんなに孤独で寂しい貧乏な老人がいるよ」と、紹介しているようにしか思えなかった。


一人での生活が厳しいが二人での額だったらどうにかなる、というなら夫婦関係に限らずルームシェア的に寄り添って生きる生活モデルを提案するとか、そういうものもなく、専門家らしき人がほんの少しフランスあたりの制度に言及する程度で、これでは貧乏人を絶望させるだけの内容ではないか…。

これを見て独り身は寂しいから結婚しよう、子供を産もうとはまずならんだろうし、そもそもその子供を育てられるお金の余裕さえない人が多いわけで、実際、番組には結婚もして子供もいるけど、夫が亡くなったあと自立した子供に頼ることもできず最終的には独り身というケースもあった。

数人の家族単位で暮らすモデルケースしか用意しなかった国の制度が現状の生活スタイルにまったく適応していなくて、このままでは貧困に喘ぐ人がこれからどんどん増えると思う。

これを見ての感想といえば、夢も希望もない国だなぁ、ということくらいで(そんなことは重々承知ではあるけど改めてつきつけられてさらにそう思った)、国民の大体の人は真面目にあれこれ税金やらを払って、消費税だって否応なく8%も払ってるのに、そのお金って一体何に消えているんだろう…。

社会保障制度が機能せず弱者を救えない国って、なんか国としての意味があるのかなぁ。

貧乏人にはこういう末路が待っているぞ!と、ただ残酷につきつけるだけの番組で、とにかく気が滅入った。

老後に破産する人、しない人

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