田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

可愛い服や人形が大嫌いな女子だった

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娘である二歳の女の子の好みについて綴られた、こちらの記事を読んだ。

ジェンダーフリーを意識して育てていてもピンク色やお人形などド直球でフェミニンなものを好むのは、育った環境に左右されているのか、なにかしら生まれ持ったものなのか、というのは興味深いところである。


自分の子供時代を振り返ると、この女の子とは真逆で、フェミニンなものが大嫌いであった。
小学校3,4年くらいまでは、男児用の服を着ているくらい女の子向けのものが苦手で、母親は手芸が趣味でフリフリした可愛いものが好きだったので私にもそういう格好をさせたかったみたいだが、そもそも小さい頃から体がでかく肥満児だった自分にフェミニンな格好など似合うはずないのは自分が一番よくわかっていたので、女性性の押し付けって自分がより一層醜くみじめに見られる恐怖とセットだった気がする。

他にも、あの年頃の子が絶対といっていいほど持っていたリカちゃん人形やぬいぐるみなども全く持っていなかった。
これには私なりに理由があって、女児向けの人形はなぜか関節の可動箇所が極端に少なくて遊んでても楽しくない、というのが大きな理由だった。
男児用の戦隊物などのおもちゃは、どこもかしこも動いて、色んなポーズをさせて楽しめるので、私はそれが猛烈に欲しかったし、実際に仮面ライダーかなにかの人形を持っていて、それで遊んでいた。

高校生くらいになってやっと私服でスカートもたまーに穿くようになったりして、ようやく自分の中で好みの折り合いがついた気がする。
でもまぁ、今もフェミニンなものはちょっと苦手で、レディースデザインよりは、メンズデザインの方が好みだ。

これは、私のセクシュアリティと関係あるのかどうなのか、よくわからない。


下記のリンク記事は2歳の息子がドレスを好むという話。
普通に読み物としても面白いというか、小説の短篇のようで読みやすい。

子供の異性装とセクシュアリティについての社会の視線など、色々考えさせられる。
しかし、ここまで理解ある両親のもとに生まれて育つって、すごく恵まれてるケースだよね。

私は女で男児の服を好んでいたからボーイッシュ程度の認識でそこまでうるさく言われなかったけど、男で女児向けの服を好んでいたら絶対買ってはもらえなかっただろうなあ、と思う。


小さかった当時は男子になりたい願望とまでははっきり言えないが、なんというか女子扱いが自分には本当に馴染まなかったのだ…。
女の子だから可愛いものが好きなはず、年下の子の世話を上手く見れるはず、将来結婚して子供を当たり前にほしがってるとか…そういう女の子だから○○だよね、って枠が、とにかくしっくりこなかった。

私は極度の人見知りで子供のときから子供が苦手だったし、男との結婚やまして自分の子供なんて興味もなかったし、大人が気に入るように可愛く子供っぽく振る舞うっていうのがどうしても出来なかった。
人見知りで反抗的でむっつり黙っているような子だったので、そういう性質の自分と子供らしい女児性ってどうも相容れない部分が多かったのかなぁ。

あと、父親がなにかと「女なんだから○○しろ」とか、「女のくせに可愛げがない」とかよく言う典型的な保守思考DV男だったので、それで女ってカテゴリーに忌避感が募ったのも関係してる気がする。

ジェンダー的な押し付けが一切ない環境で育っていたら、どういう自分になったのか、とちょっと考えるし、そういう理解ある環境で大事にされて育ってる子供が羨ましく、また妬ましいような気持ちが正直あるのだった。

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