田舎で底辺暮らし

孤独に生きながら雑多にあれこれ書いてます。

静脈内鎮静法で親知らずを抜いてきました

かなり邪魔だった親知らずを、ついに4本全部抜歯してきました!
私の場合、強い恐怖心と何度も歯医者に行きたくないというのがあって、静脈内鎮静法という方法を選択して、4本一気に抜きました。

静脈内鎮静法ってのは、簡単に言うと鎮静剤の点滴をうって、リラックス状態にしたり、すやすや眠ってる間に普通ならつらい処置を終わらせるやり方です。
全身麻酔とは違い、意識もあって簡単な意思疎通も出来るらしいんですが、終わってみると殆ど覚えてないという不思議な治療法。
ちょっとびっくり感動の体験だったので、抜くまでの一連の流れや感想をまとめます。

親知らずを抜くまでの流れ

静脈内鎮静法を扱っている病院を探し、予約してレントゲン撮影。
親知らずの状態や、当日どうやって抜くかなど説明を受けました。
私の場合、上の歯は両方とも比較的まっすぐ生えていて(ただ噛み合う歯がないので伸びてきてしまって食べ物も挟まるし超邪魔)、下の歯は完全に横向き。
下は横側の表面が歯茎から少し露出しているという状態でした。
上はすぐに抜けるが、下顎の歯は横向きな上に片方は根っこが内に曲がっているし、神経の近くなので抜くのはちょっと大変になる。
歯茎を切開したあと、歯を小さく割って取り出すと説明されました。
(私はビビリ故に親知らずの抜歯方法をネットで調べまくってYou Tubeでも手術や練習映像を見ていたので納得(笑))



午後から抜歯だったんですけど、終わる夕方まで飲食できないし口の中に麻痺が残ってすぐに何か食べたり飲んだりは難しいからお昼ごはんは食べてきて欲しいと言われたので、しっかりご飯食べました。
アルコールや利尿作用のある飲み物を控えるくらいで、食事制限などはなかったです。
そして、予め渡されていた抗生物質を自宅で服用してから、病院へ向かいました。
病院では麻酔担当の先生に現在服用している薬やアレルギー、大体の血圧とか、あと身長と体重も聞かれました。

トイレを済ませてから、いざ診療台へ。
血圧計巻いたりして色々説明されながら麻酔の先生が手首あたりに針をぷすり。
まず採血されました(抜いた部分の予後のサポート的なかさぶたをこの血で作るらしい)が、私の血の巡りが悪いのかがうまく取れなかったようで、結構ぐにぐにされて刺さった針先が中で動くので結果的に今回の処置の中でこれが一番痛かった気がする(笑)
鈍いくらいの痛みで激痛とかじゃ全然ないんですけどね。
血の量が少なかったのか、サポート的なものもあまりちゃんとしたものは作れなかったらしい(笑)

そして、採血の後、そのまま点滴が繋がれました。
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ぶら下がってる点滴は結構小さめ。
あれだけかと思いきや、眠くなる薬はチューブの途中から注射器みたいなので別注入。
(ちなみに今回、4本一度に抜くので、点滴は鎮痛剤とか腫れ止めとか混ぜてると説明を受けた)

始まる前は、こんな感じで横になってました。
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周りには病院の人が数人いて、準備したり動いてる。
腕には血圧計、指先によくわかんないけど心電図?血圧計?的な何か、そして反対の腕には点滴とあれこれ装着。
めっちゃ怖くてビビってたけど、先生やスタッフさんはみんなとても優しかった…。
子供のとき行ってた田舎の歯医者は鬼みたいに怒鳴りつけるとこだったので(そんなのもレアケースだろうけど)、雲泥の差です。

点滴に眠くなる薬入れますよ~、眠くなるまでちょっと時間かかりますからね、って言われて、顔にカバーみたいなものが掛けられて歯茎に麻酔を2箇所ほど打たれたくらいまではぼんやり覚えてるんです。
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少しちくっとしたけど昔の麻酔の痛さに比べると全然平気だな、最近は麻酔も進化してそんなに痛くないのか~、ていうか結構意識残ってるけどこれ大丈夫なのか?とか色々呑気に考えてたんです。
(今思えばこの時点で、薬の影響で多分かなり気分がリラックスしてる)

そして、いつの間にか眠ってて起きたら終わってた。

ぱちっと目を覚ましたら、もう周りのスタッフさんが片付けしてて、きょろきょろしてる私に「起きました?」みたいな声掛けてきて、びっくり…。
あんなにビビりまくっていたのに、もう終わってた。
本当、朝起きるみたいな感覚で目が覚めました。
手術中の記憶も一瞬というか断片的になくはないんですが(口開けて下さい~って言われたのとか、途中、なにかアピールしたかったのか片手をあげてスタッフさんに握られた感触は覚えてる)、夢みたいな薄っすらした感じで、痛みとか苦しいとかの感覚や記憶はゼロでした。

起きたら口の中にはもう親知らずはなく、縫われて綿を噛んでました。
尋ねると、眠ってから既に2時間ほど経過してました。
なんじゃこりゃ。不思議すぎる。
でも、ちゃんと終わってる。
恐怖は寝ている間に去ったのだ!

抜歯後の流れ

意識ははっきりしてるんですが、体はちょっとふらつきました。
処置台から立ち上がるとき、ふらふらしたのでスタッフさんの手を借りました。
立ちくらみというか、寝起きというか、ふわふわして足元がちょっと覚束ない感じ。
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病院で30分ほど休んで、薬などを貰って電車で帰宅。
コケたりするのが怖かったので、人混みを避けてゆっくり歩きました。
途中でまた眠くなるかもという説明をされたんですが、私の場合はそれはなく意識は普段どおりでした。
無事に抜歯し終えた興奮と、口の中が少し痛む(ズキズキというかジンジンというか)ので、それで眠気がなかったのかも(笑)

自宅最寄りの駅の方で少し買い物して帰りました。
病院では起きた後に口周りの血を拭って貰ったんですが(鏡見てないからどんくらい口周りが汚れてたのか分かんなかったけど、結構何度も拭かれた)、帰宅して鏡見てみたら口の端が血だらけ(笑
ドラキュラかよ。
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マスクできるギリギリの時期で良かった…。

唾吐いてみたら、真っ赤。ひえ~。
出血のことは言われてたんですけど、実際見ると中々ぎょっとしますね。
手術前にもロキソニンを貰って飲みましたが、ちょっとジンジンするので帰宅後も服用。
血の味がして固形物を食べる気分になれず、途中で買ってきた森永のミロハ(CMが百合でとても可愛かったから買ったw)を夕飯代わりに飲んで、貰った抗生物質を服用。
その後、シャワーを浴びて一段落。

上の方は縫ってないので、歯磨きは血餅が取れないようにそっとやりました。
奥歯で見えないしなかなか大変ですが、数日の辛抱かな。

現在抜歯から二日目ですが、唾液に血が混じるのはまだ続いてて、下顎のとこはちょっと腫れて痛みもありますが、ロキソニンで対処してます。
口が開けられないというようなことはなく、痛み止めのおかげか軽いジンジンとした違和感で済んでいます(鎮痛剤切れると結構ずきずきする)。
腫れは三日目がピークらしいので、もうちょっとの辛抱。
ご飯は硬いものは避けつつ、普通に食べられました。

値段は結構しますが、強い恐怖とかパニック症状がある人などには、静脈内鎮静法という選択肢があるのを知ってもらえたら。
不安があっても、とりあえず寝ちゃうので全然大丈夫です(笑)
ビビリの私としては一生分の勇気って感じだったんですけど、終わってみたらあっという間だし、嫌な記憶が全然残ってないので個人的にはとてもいい方法でした。

最後に、抜いた歯の写真を。
親知らず貰えたので貰ってきました(笑)
これは上の歯。結構でかくて重い。
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両方とも根っこがまとまってて一つの状態でした。
ちょっと虫歯になってました。
因みに、貰ったときは血肉がまだ付着してましたが、洗ったらこんな感じに。

これはそれぞれ4~5個くらいに分割された下の歯。
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グロいのでぼかしてます。
片方は骨にくっついてて取るのが大変だったと説明されました。
以前、親知らず抜いた友人はトンカチとカンナで割られて、すごい衝撃だったらしいんですが、私の場合は小さいドリルみたいな機械でホッとしました(笑)

追記はこちら
pokonan.hatenablog.com